ブロイラー事業などを手がける八戸市のプライフーズ(藤井伸一社長)は17日、同市南郷市野沢の旧青森県立八戸北高南郷校舎の跡地に建設予定の食鳥処理工場について、日本ケンタッキー・フライド・チキン(横浜市)向け商品の専用工場になると明らかにした。ファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」の成長戦略に合わせ、さらなる安定供給と生産量拡大を視野に、食育の観点から見学可能な施設とする方針。2026年11月の稼働開始を目指す。
プライフーズは、関東以北のKFC店舗への納入シェアが高く、子会社「KPダイニング」は北東北3県などでKFC店舗をフランチャイズ展開。KFC向けの鶏肉加工は三沢市の細谷工場などが担ってきた。
新工場は延べ床面積が1万6千平方メートルで、2階建てを予定。鶏肉を胸やももなど9の部位に分けて加工し、冷凍して出荷する。1日当たり6万羽の取り扱いが可能で、KFC分の処理能力は従来比で細谷工場の2倍となる。
人工知能(AI)活用による処理工程の自動化や自動冷凍倉庫の導入など、省力化や生産性向上を図る。太陽光発電や自然冷媒も取り入れ環境にも配慮する。
従業員は120人で、地元から約20人を新規雇用の予定。製造ラインが見学できる通路も設ける。
一方、細谷工場では、通常のブロイラー製品の生産能力を拡大させる。
旧南郷校舎の跡地活用を巡っては、県が公募型プロポーザルを実施し、23年に同社の提案を採用。土地の売買契約は昨年、同社と県、市の3者で締結。旧校舎の建物は解体しており、年度内の造成開始を目指す。
17日に八戸市庁で工場開設に伴う基本協定調印式が行われ、県と市の誘致企業として認定された。席上、藤井社長は創業60周年を迎えたことに触れながら、「KFCは最も大切な事業パートナーの1社。創業時のチャレンジ精神に立ち返って、さらに強い事業に磨き上げる」と強調した。
宮下宗一郎知事は「新しい事業展開で、日本に誇れるような工場になるのでは」と期待。熊谷雄一市長は「雇用や産業の創出、南郷地域のさらなる発展につながる」と歓迎した。
八戸市南郷地区に、ファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」向けの専用工場を建設するプライフーズ(同市)の藤井伸一社長は17日、市庁で行われた記者会見で「成長と競争力の向上に努める」とこれからの意気込みを語った。質疑応答は次の通り。
―新工場の建設が決まるまでの道 のりは。
(社内の)工場の老朽化が進み、更新を検討してきた。国内のKFC事業を手がける日本ケンタッキー・フライド・チキンと対話する中で、専用工場のコンセプトができた。
自動化や省人化を大胆に進め、ラインの生産性を上げていく。この先も東日本におけるシェアは高まる。AIを活用した検品システムの開発など、より持続可能な新技術の導入に取り組む。
―見学可能な施設になる。
見学ルートを工場内に作る計画だ。南郷からKFCの鶏肉を出荷していることを多くの方に身近に感じていただき、理解を深めてもらいたい。親子で来ていただける場になれば。
―鶏肉の需要が堅調に推移する
中、今後の展望は。
前身の「第一食肉センター」の設立から60周年を迎えた。新工場建設は一つのステップで、工場更新の時期を迎えるタイミングに、成長と競争力の向上に努めていきたい。三沢市の細谷工場は今後、生産規模の拡大を具体化させていきたい。